従来、上部消化管グループは、食道班、胃班に分かれて発足しそれぞれレベルの高い診療・研究活動を展開し、国内外において様々な業績を挙げ多くの優秀な外科医を輩出して参りました。この2つのグループが2007年に統合され、上部消化管班となり現在に至っております。食道と胃は互いに隣接する臓器であり、食道がん、胃がん、胃食道逆流症など多くの疾患の診断・治療において互いの相互作用への理解は不可欠です。また、近年は食生活の欧米化に伴い食道胃接合部癌も増えてきており、この分野を専門とする消化器外科医は頸部・胸部から腹部に至る幅広い外科的技術を体得し、いかなる拡がりを持った食道・胃疾患に対応する能力が求められます。われわれはこの観点から、最適な診療を実現すべく日夜努力を重ねております。当班では、なるべく患者様に負担のかからないような内視鏡治療・胸腔鏡・腹腔鏡手術を積極的に行っており、より安全な治療を心がけております。また、近年では新たにロボット支援下手術が保険収載となりました。われわれも2018年からロボット支援下手術を導入しており、患者様のQOLを重視したより低侵襲な治療を目指しております。
慶應義塾 常任理事
慶應義塾大学医学部 外科学 教授
北川 雄光
慶應義塾 常任理事
慶應義塾大学医学部 外科学 教授
北川 雄光
Doctor Introduction医師紹介
Surgical Procedure Statistics手術実績
慶應義塾大学病院の上部消化管班では、患者様一人一人に最適の医療を提供できるよう食道癌診療ガイドラインの作成や日本臨床腫瘍研究グループ (JCOG)の認定参加施設など、さまざま研究に尽力しています。