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Esophagel Cancer 食道がん

食道がんとは

食道の壁は、内側の粘膜層(ねんまくそう)と粘膜下層(ねんまくかそう)、それを囲む筋層(きんそう)、一番外側の外膜(がいまく)という4層構造で成り立っています。
食道がんは、食道の4層構造のうち、主に粘膜層から発生します。

食道がんとは

粘膜層は主に扁平上皮(へんぺいじょうひ)という細胞から構成されていますが、日本ではこの扁平上皮ががん化した「扁平上皮がん」が、食道がんの9割を占めます。その他には、粘膜層の腺上皮(せんじょうひ)から発生した「腺がん」や筋層から発生したがんなど特殊な食道がんもありますが、日本ではまだ少数です。ただし、欧米諸国では腺がんが大部分を占めており、食生活や生活習慣の欧米化などから、今後日本でも腺がんが増加すると予想されています。

食道がんは60歳以上の男性に多くみられ、男女比は約5:1とされています。危険因子として、食道と同じ粘膜である舌や口の中・喉のがんにかかった事がある場合、発症率が高くなります。その他、50歳以上の男性で、毎日お酒を飲む・飲むと赤くなる、ヘビースモーカーなどがあげられます。

食道がんは、まず粘膜に発生し、進行していくに従って粘膜層から粘膜下層、筋層へと深く入りこみ、さらには外膜を越えて肺や気管・気管支、大動脈といった周囲の重要臓器にまで達します。同時に、食道がんはリンパ節や肺や肝臓、骨といった他の臓器にも転移を来たしやすいという特徴があります。
食道がんは、たとえ粘膜層や粘膜下層にとどまっているがんであっても、しばしばリンパ節転移を来たし、その頻度はがんが進行するに従って増加していきます。

食道がんは年間死亡数10,000人に及び、ステージにもよりますが手術後5年生存率が約50~60%と治療方法も難しくなります。そのため、治療に際しては「いかに早い段階で食道がんを発見するか」がポイントとなります。

食道がんの症状

①がんそのものによる症状と、②がんの転移により引き起こされる症状があります。

①がんそのものによる症状

食べ物がつかえる感じ、胸がしみたり、胸がチクチクしたりする感じ、喉の違和感といった症状があります。また、一般的にがんは血管が豊富なため出血しやすく、食道がんの場合には吐いたものに血が混じるといった症状も見られます。食道がんが進行すると、周囲の臓器に達することでさまざまな症状が引き起こされます。よく見られるものとしては、背中の痛みや胸の痛み、気管・気管支に浸潤すると頑固な咳や血の混じった痰(たん)が出るようになります。

②がんの転移により引き起こされる症状

リンパ節に転移したがんが、声を調節する神経に浸潤すると、声がかすれるようになります。また、この段階になると、体重が減っていくといった症状も出るようになります。 この段階で発見される食道がんは治療により治る見込みが下がるため、症状のないうちから、定期的に検査を受けることが非常に大事であるといえます。

受診をご希望の患者様へ

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当院の実績について

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